企業の選び方

【新卒向け】監査法人の選び方や求人情報の見方、就活生が気になるQ&Aをまとめて解説!

公認会計士試験に合格後、監査法人への就職活動は次の重要なステップです。

ただ、就活生の中には「どのように求人をチェックすればいいかわからない」「求人情報で重視すべきポイントを知りたい」と悩んでいる方が多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、監査法人の求人の調べ方から判断基準まで、監査法人の就活で必要なポイントまで詳しく紹介します。就職活動で有利に動ける求人の活用法を身につけましょう。

監査法人の求人情報の調べ方

求人情報を判断する際は、複数の情報源を使って正しい情報を集める意識が大切です。

監査法人の求人情報を調べるには、主に次の3つの方法があります。

  • 監査法人の公式ホームページの採用情報
  • 求人情報サイト
  • 大学のキャリアセンター

まず、監査法人の公式ホームページの採用情報は直接企業から出ているため信頼性が高く、詳細な情報が手に入ります。更新も頻繁で、直接応募が可能です。

一方、求人情報サイトは監査法人の情報が数多く集まっており条件で簡単に絞り込みができます。口コミや評価を掲載しているサイトもあるため、よりリアルな情報収集が可能です。

そして、大学のキャリアセンターは情報の信頼性も高く就活セミナーや個別相談も利用できます。特に学内限定の求人情報が出る場合もあるので必見です。

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上記の媒体を活用し求人情報を幅広く集めましょう。情報が多いほど、より自分の希望条件に近い職場を見つける確率がアップします。

次で、求人情報を見るときに重要な視点を2つ紹介します。

1.求人情報で重要な視点2つ

成功する就活を進めるためには、ただ情報を集めるだけではなく集めた情報をどう判断するかも重要です。

ここでは、求人情報を判断する際、特に注意すべき2つの視点を紹介します。

1.給与・福利厚生

給与や福利厚生は働く上での大きなモチベーションにつながります。初任給はもちろん、昇給ペース、賞与の有無をはじめ健康保険、交通費支給、資格取得支援など、その他の福利厚生も重要なポイントです。

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例えば、BIG4のPwCあらた有限責任監査法人は初任給が月額398,510円と業界トップクラスであり、資格取得支援制度も充実しています。

各監査法人についてこのような情報を詳細に調べ、自分の希望条件やキャリアイメージ、ライフプランに合った企業を選びましょう。

参照:PwCあらた有限責任監査法人 総合採用サイト | PwC Japanグループ

2.社風・口コミ

給与や待遇が良いからと言って、その企業が自分にマッチするかどうかは別問題です。社風や職場環境、チームの雰囲気なども長期的な働きやすさに影響します。

一例として、準大手の三優監査法人では社員同士のオープンなコミュニケーションが特徴で、働きやすい環境として口コミでも高評価です。こうした口コミやインタビュー記事、企業が発信している情報を総合的に見て、自分に合った職場を見つけるよう意識しましょう。

参照:三優監査法人 – BDO

以上の2つの視点を参考にすれば、より自分に合った監査法人の求人情報を見極める可能性が高まります。

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下記ページで監査法人のおすすめ企業を10社紹介しながら、選び方をまとめています。併せてご覧ください。

監査法人企業おすすめ10選と選び方のポイント

2.求人検索を最大限活用するためのチェックポイント

以下で、求人検索サイトを使う際に注意すべき項目を3つ紹介します。

1.勤務地と年収

勤務地や年収は、日々の生活に大きく影響する重要なポイントです。

例えば、都心部での勤務地を希望する場合、年収は高い傾向がありますが物価も高くなるため家計に与える影響を考える必要があります。

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逆に地方で働く場合は年収は低くても生活費が安く済む場合もあるでしょう。

このように求人検索では勤務地と年収の項目をチェックし、結果を総合的に判断しながら求人を絞り込みましょう。

2.資格と職種

特に公認会計士として監査法人に就職する場合、アドバイザリー部など組織内でも資格が活かせる職種は複数存在します。そのため、どのような職種があるかに注目しましょう。

例として、同じ監査法人でも監査業務や非監査業務によって職種が異なるケースが考えられます。監査法人を含めて広く一般企業の求人情報もチェックする際は、「公認会計士」をキーワードにした上で希望する職種を絞り込んでみてください。

3.こだわり条件と従業員数

「こだわり条件」には多くの項目があります。例えば「フレックス制度あり」や「リモートワーク可」などの働き方に関する条件を選択すると、ワーク・ライフ・バランスを重視した法人選びが可能です。

また、BIG4や準大手監査法人といった安定した環境が見込める法人がいいか、入社後早い段階から幅広い経験を積める準大手監査法人や中小監査法人を希望するかによって、従業員数での絞り込みも参考になるでしょう。

監査法人の求人情報例:三優監査法人

記事前半で紹介した監査法人の選び方や求人情報を見る際の視点を活用し、具体的な監査法人の求人情報を見ていきましょう。

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一例として、準大手で知られる三優監査法人をピックアップしてみます。

【1】求人情報で重要な視点2つで見た三優監査法人

1.給与・福利厚生

三優監査法人の初任給は月額325,000円となっています。福利厚生面では社会保険はもちろん、入所支度金や新人研修なども整っています。例えば、入所支度金というのは新人が入社する際の初期費用を補助するもので、これがあることで初任給以上の安心感があります。

2.社風・口コミ

社風はオープンな印象です。風通しの良さや、フットワークの軽さが評価されています。また、パートナーに相談しやすく、スピーディーに問題解決と業務の円滑化ができる環境があります。こうした口コミの情報は、社内の文化が「対話-Communication-」、「協働-Cooperation-」、「挑戦-Challenge-」といった法人の行動規範に沿っている証拠と言えるでしょう。

【2】求人検索を最大限活用するためのチェックポイントで見た三優監査法人

1.勤務地と年収

三優監査法人の本社は東京で、大阪、名古屋、福岡、札幌にも拠点があります。

また、 初任給は月額325,000円でBIG4や他の準大手監査法人の相場とほぼ同じです。

2.資格と職種

三優監査法人では、仕事内容が非常に多岐にわたるのが特徴です。主に法定監査が中心ですが、それだけでなく株式上場支援業務、海外向け財務諸表監査、財務調査など多様な業務も経験できます。公認会計士の資格を持つ人にとっては、スキルと知識を存分に活かせる環境が用意されていると言えるでしょう。

キャリアの初期段階から専門的なスキルを高め、多角的なビジネス視点を磨く絶好のチャンスとしてふさわしい環境です。

3.上場区分と雇用形態

三優監査法人は世界第5位のBDOアカウンティングネットワークに属しているため、グローバルな視野で働きたいという人には適しています。特に、海外の取引先または海外ビジネスに興味があるという就活生にとって、国際規模で企業の監査や経営コンサルティングを手がける三優監査法人は魅力的な監査法人と言えます。

正社員として、業務に対する責任とやりがいにあふれ充実して働ける環境が整っています。

4.こだわり条件と従業員数

企業規模は従業員数322名で、BIG4には及びませんが準大手監査法人として安定感や信頼、実績があります。準大手ならではの規模感により、IPO準備と監査業務を1年目から多数の企業で経験する機会も手にする点が魅力的です。今後のキャリアパスを豊かに描く就活生にとって、非常に魅力的な条件が整った監査法人と言えるでしょう。

以上の複数の視点から例として挙げた三優監査法人の求人情報を見ると、監査法人としてバランスの取れた就職先のひとつです。特に、監査やコンサルティングといった公認会計士として専門的なキャリアを積みたいと考えている方には高度なスキルが求められる多様な業務内容と、そのための研修制度が整っている点が魅力的です。

ここでは、三優監査法人の採用情報を参考に求人情報の評価方法を一例として紹介しました。

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ぜひ下記ページで先輩社員のリアルなインタビューや企業のビジョンなども含めて実際の求人情報をチェックし、自分なりの評価を出してみましょう。

参照:新卒・キャリア採用情報 – 三優監査法人

【Q&A】監査法人の求人でよくある質問3つ

以下で、新卒の公認会計士が監査法人に就職を考える際によくあるQ&Aを3つ紹介します。

1.大手監査法人の給与は?

大手監査法人の初任給は、月額約30万円から40万円程度です。ただし、就職後は年齢や経験、業績、保有する資格などによって昇給ペースや賞与額などが個々の社員で変動します。

特に昇給やボーナスは職位に応じた制度が整っているケースが一般的で、キャリアを積みシニアマネージャーやパートナーになればさらなる年収・待遇が期待できます。

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下記ページで監査法人の年収を年齢や役職別で詳しく解説していますので、ご覧ください。

監査法人の年収はいくら?大手監査法人の年齢・役職別の年収相場を解説

2.監査法人で何歳まで働ける?

監査法人での定年制度は一般的には60歳です。しかし、実際にはスキルや経験によっては定年以後も働くことができます。特にキャリアパスにもよりますが、監査法人では高い専門性が求められるため、定年後もコンサルタントとして活動する道もあります。このようなポジションで勤務を続けると、長年の経験が活かされるため高い報酬も期待できる場合があります。

なお、定年後も就職先で活躍したい方は、高齢者雇用安定法による「定年後再雇用制度」を応募時に確認をしておきましょう。この制度を利用すると、スキルセットや経験に応じて新たな職種や役職で活躍する可能性も広がるでしょう。

参照:高年齢者の雇用 |厚生労働省

3.監査法人の面接回数は?

一般的に、監査法人での面接回数は1〜2回程度です。一次面接、二次面接と進みますが、大手になるほど面接回数が多くなる傾向が見られます。

ただし、各法人や選考方式によって面接回数が増減する場合があるほか、個人面接やグループ面接などを組み合わせるなど、面接スタイルはさまざまです。

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下記ページで監査法人の採用選考を詳しく解説しています。ご一読ください。

監査法人の採用選考とは?大手・準大手の特徴と求人情報のチェックポイント

まとめ:監査法人の求人情報をチェックして効率よい就活を!

監査法人を選ぶ際は多くの要素を精査する必要があるため、本記事で紹介した以下の視点を活用しましょう。

  • 求人情報での重要な視点は、給与・福利厚生と社風・口コミをしっかりと確認すること
  • 求人検索のチェックポイントには、勤務地、年収、必要な資格、希望する職種、雇用形態、こだわり条件、企業規模などに注目する
  • 三優監査法人など実際の求人情報を活用し、各項目を具体的に評価してみよう
  • 監査法人の給与、定年制度、面接回数など。よくあるQ&Aを参考に自分の疑問点や不明点をピックアップしよう

ぜひ上記のポイントを元に、自分に合った監査法人を見つけましょう。

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おすすめの監査法人やこの記事とは異なる視点で求人の選び方を知りたい方は、下記ページも併せてチェックしてください。

監査法人企業おすすめ10選と選び方のポイント